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思ったより、時間がかかってしまった
1話とルールはこちら http://d.hatena.ne.jp/iris6462/20050713/1121263891
――どうして私が。 無数の車、そしてロボットに馬に見たこともない動物に、肩車をしているだけの2人組までいる。それらの中には、セルティ・ストゥルルソンもいた。 漆黒のライダースーツに、奇妙なデザインのフルフェイスヘルメット。黒インクを上からかぶせたような色彩のバイクには、ヘッドライトは付いていない。 池袋では人目を引き噂になった姿だが、ここでは浮くどころか、むしろ控えめなほうである。 セルティは、池袋を根城とする運び屋だ。 バイク便で事足りる物から非合法の品まで、なんでも迅速に運ぶことで、彼女に依頼される仕事の数は決して少なくない。 もっとも、運び屋としては範疇外の仕事を請け負うことも少なくない。 今回もそうした範疇外の仕事のひとつだった。 「ラノベ☆オールスターズの世界で行われるレースに参加しろ」 ただそう言われてルールブックを渡された。 ――まるでファンタジーだな。 池袋から、地図の通りに走ると、この広場に着いていた。東京の地図を思い浮かべても、ここはどこか分からない。 ありえない、とそう言おうとして、自分も同じ程度にファンタジーな存在であることを思いだした。 ふいに周囲の音量が大きくなった。機動音、エンジン音、排気音。 遥か前方、スタートラインの上に巨大なシグナルが浮いている。 辺りの参加者達は、なるべく有利な場所をとろうと、前へと進んでいた。 セルティのバイクも、無音のまま前へと寄る。 じわじわとした動きが止まったところでシグナルに紅い灯りが灯る。 ――やれるだけやってみるか。 シグナルを映すフルフェイスヘルメットの奥でセルティが笑みを浮かべた。 彼女には笑みを浮かべる顔はないが、確かに浮かべたように感じられた。 紅のシグナルが消え、緑のシグナルが輝く。 デュラハン・セルティのコシュタ・バワー、漆黒のバイクが嘶きを轟かせる。 各参加者が一斉にスタートラインを越えるのに並び、漆黒のバイクも無音のまま駆けはじめた。
うーん、難産だった割にあれかな、文体を元ネタに似せようと試みて、自分の文章が派手に混ざった(笑
分量もウパさんの半分
まあ、文体分量ともに1話と変えることで、どんな感じでもいいよってことをアピールしたということで
3話参加者カムヒアー